徒然日記

一人暮らしが大好きな社会人が、ごはんつくって、おいしく食べて・・・幸せ感じた瞬間や仕事・趣味・生活に関するあれこれを、マイペースに綴っています。

歴史に興味をもつきっかけとなった本について思い出したのでつらつらと語る

 

またまた料理と関係ない話で恐縮ですが、自分はまぁまぁな歴史好きだと思ってまして、はてなブログでも歴史ものの記事を見つけるとついつい読んでしまいます。

そいで、今日は自分がなぜ歴史に目覚めたのかをふと思い出したので、忘備録として綴っていきたいと思います。

なぜこのタイミングで・・・と思うのですが、本日台風のためずっと自宅待機であり、

なんとなく奮い立つ必要があったため「レ・ミゼラブル」のサウンドトラックを流していたところフランス革命について考えるに至り、そこから更になぜ自分は歴史が好きなんだっけ??と考え始めたからです。

適当か。

 

 

 

正直明確な記憶ではないのですが、初めて歴史に触れたのは、小学校4年生の時だったでしょうか。

何気なく自宅の本棚に置いてあった司馬遼太郎氏の「夏草の賦」(上下巻)という本を手に取ったことがきっかけでした。

 

新装版 夏草の賦 (上) (文春文庫)

 

当時読んだのは、黄色い背表紙でよく目立つ文庫本だったと思います。

なんとなく時間があって暇だったのと、子供ながらにそろそろ活字ぐらい読めないとなぁと漠然と思っていたのでしょうね。

自分には少しこまっしゃくれたところがあったようです。

小説のページをパラパラとめくってみると小学生の自分でもなんとなく内容が理解でき、セリフが多くて読みやすかったため、どんどん読み進めることができました。

 

※以下小説のネタバレあり

ざっとかいつまんで要約すると、「夏草の賦」の主人公は四国土佐の戦国武将 長曾我部元親(ちょうそかべ もとちか)。

小説のストーリーは、元親が菜々という美しい妻を迎えるところから始まり、

若き元親はその野望のままに破竹の勢いで土佐、そして四国一帯の覇者となります。

しかし四国から京へ、天下を目指して領土を広げんとする元親の前には、天才的な知略・戦略で領土を広げる織田信長や、その後に素早く収まった未来の天下人羽柴(豊臣)秀吉といった強豪な武将が立ちはだかります。

元親が「自分の生まれが僻地の土佐でなければ・・・」といったことを嘆く場面はなんとなく印象的でしたね。

それでも自国の領土を精力的に伸ばしていた元親は、やがて天下を統一せんとする秀吉にとっても無視できない存在となり、再び土佐の中に押し込められんとします。

そしてついに、自らが築き上げてきた領土にその手は迫り、秀吉軍と全面的にぶつかることとなるのです。

 

と、ここまではわりと大河小説によくあるワクテカな展開。

歴史上秀吉が勝利することは知っていたのですが、土佐の武将の話なんて初めてでしたし、戦国武将同士のばっちばちな感じが楽しくて割とサクサク読めました。

 

ただ、それよりも記憶に残っているのがその後の話。

 

元親は秀吉に大軍を送り込まれ、自らの領地を失ってなるものかと徹底抗戦するもののついに刃折れ力尽き、秀吉のもとに下って己の野望に幕を降ろすのです。

悪いことは続くもので、その後、秀吉に九州征伐を命じられた元親は嫡子である信親と共に参戦することとなりますが、功欲しさにはやる指揮官の命のまま形成不利な戦を続けることとなり、あえなく敗北。

嫡子信親は討ち死にし、心折れた失意の元親に追い打ちをかけるかのように、愛妻菜々も亡くなります・・・・。

 

当時小学生だった自分は、元親と信親が身を投じた壮絶な戦いの描写に引き込まれ、

忠臣、そして嫡子信親と、大切なものを順繰りにもがれていく元親に本気で感情移入してしまい、唐突に愛妻菜々が亡くなったという1文を読んだ瞬間・・・・・

泣きました。

もうやめてよぅ、涙で文字が滲んで読めないよぅ、っていう状態。

何がそこまで小学生の胸を打ったのでしょう。

人生において築き上げてきたものを次々と失っていく元親。

心折れ、ゆっくりと喪失感と共に力尽きていく戦国大名

司馬遼太郎氏の腕もあったのでしょうが、己の野望と栄華を胸に奮戦したものの報われず、逆に大きな代償を支払って沈んでいく元親の姿に、とにかく胸をしめつけられたことを大人になった今でもよく覚えています。

 

土佐藩初代藩主山内一豊とその妻千代を取り上げた『功名が辻』という、これまた司馬氏の小説が、NHK大河ドラマの原作に決定したのもちょうどその頃だったと思います。きっと面白いに違いない、と近所の本屋へ走り、父がくれたお小遣いで『功名が辻』1巻を購入しました。

父は優しくて、かなりの倹約家でしたが本を買うお金だけは毎回惜しまず渡してくれたんですよね。

本屋のおじさんも親切な人で、「司馬遼太郎が好きなの?だったら『燃えよ剣』は読まなきゃねぇ~、おじさんの一押しだよぉ」なんて声をかけてくれました。

あぁ、懐かしい。『燃えよ剣』もその後新選組ブームに乗っかって読破することとなります。

こうして歴史に興味を持つようになった自分は、そこから「新選組」「義経」「功名が辻」・・・と大河ドラマを観るようになるのです。

 

こうやって振り返ると、自分が歴史に足を踏み入れたのは、司馬遼太郎氏が土佐を舞台に描いた小説がきっかけだったようです。

実は四国だけは訪れたことがなく、かねてより1度は訪ねてみたいなぁと思っていたものの未だ実現できておらず、、、

もう立派な大人なんだし、近々機会があれば行こうかなぁ('ω')

 

以上、とりとめもない自分語りでした←